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礼拝堂七号室
黒髪の塔
新月の夜を思い出すわ
ふたりだけが繋がっている夜
崇拝と恋で織り成した
鎖の意味は教えないでおくわ
息絶えるまで
綴じる紅。
黒髪の塔を建てたらずっと一緒に居られる気がする
黒髪で編んだ鎖で今すぐ
黒髪の塔を崩せばずっと一緒に居られる気がする
黒髪を失えども身は離さない
その髪に慈愛を纏うなら
楽園への糸を垂らしてしまうのなら
誰かを救ってしまう前にいっそ
この手で断ち切らせて
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