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肺胞柘榴

​歌唱:笹屋季

制作:えのやま

肺胞柘榴​

神様がした嘘っぱちの遊説
鼻で笑いながら教典に火を――

呪いみたいな胡散臭い民間療法
断末魔を聴かせて 地獄へ帰化して

幻聴と狭窄はオーバードーズの所為じゃない
命を捨て、数十グラムの、心になろう……

「貴方、思想犯のような事を云うのね。」
「否、逆夢になったことを語ったんだよ。」
「それじゃあ、私たちが胸に持っているのは?」
「嗚呼、大人になる前にきっと判るよ……。」

腐食みたいに、閉じて半月
微熱の呼吸がダダイズム
馬鹿な占い、教えてガフキー
眠れぬ夜は今日も来るの?

葬列は航跡のように
徒花は片端のように
病室をエーテルで満たしても
光が無いから冥い儘……

「私、貴方とならば其れでも構わない!」
「まあ、そんな馬鹿らしいことを云えたものだね。」
「どの道、私たちはもう戻れないんだわ。」
「ほら、見て、もう遠い花、そこに咲いている。」

肺胞柘榴、濡れた指先
白けた心を血で窶せ!

肺胞柘榴、星の無い夜
心を寄せ合い睡る迄――

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